H23.8月16日(火曜)
中学1年の美術の担当は
おじいさん先生で、好きな先生でした。
印象深いのが
夏休み前の、最終授業の時間。
「今日はもう授業はいいから
椅子だけ持って前に来て」
と、クラス全員を美術室の黒板の前に集めて
突然始めたのが
怪談。
話術が、うまい。 話が、恐い。
衝撃のラストでは
あまりの驚きで椅子から転げ落ちた子もいたほどでした。
(ホントです!)
そして その怪談話のあと
また唐突に始まったのが
第二次世界大戦、戦地フィリピン 田村一等兵の話。
田村一等兵になりきって
身振り手振りを交えた先生
の、魂のこもる話。
もしやコレって先生の体験談?
皆ぐんぐん話に引き込まれ
ああもう目の前に敵のアメリカ兵がっ!というそのとき
先生が
「…というお話が
大岡昇平の 『野火』 に書かれています」
で
ちょうど授業が終わりの時間。
昨日の、終戦記念日。
だから読めとか、だからどうだとか それ以上なにも語らなかった
先生を思い
自問。
そして私には
いまだ戦争を知ろうとする努力がぜんぜん足りてないと
反省。
【編集:杉山】
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