H28.12月26日(月曜)
皆さんは
「 身に着ければ着けるほど 寒くなるマフラー 」
と、いうものを
ご存知でしょうか?
先日、高校時代からの親友が
「渡したいものがある」とくれた
クリスマスプレゼントが
まさに、そんなマフラーでした。

その名も “文豪マフラー” だそうで
私がもらったのは、そうです
詩人・中原中也 バージョンです。
かねてから
私がこの友人の前で
よくこの中原中也の
「汚れっちまった悲しみに…」
を、口にしていたばっかりに
ばっかりにというのもなんですが
聖なるクリスマスの贈り物に
汚れた悲しみにまみれた
このマフラーをいただく結果となりました。
マフラーには
「 汚れっちまった悲しみは
なにのぞむなくねがうなく
汚れっちまった悲しみは
倦怠のうちに死を夢む 」
と続き、さらに
「 汚れっちまった悲しみに
なすところもなく日は暮れる… 」
と、同詩の
救うすべが見つからないラストまでがつづられ
思い切ってこのマフラーを
首に巻いてみると
思ったとおり
とらえ所のない寒さを感じました。
ちなみに
この文豪マフラーは
他の文豪バージョンも存在し
私にこの悲しみマフラーをくれた親友は
自分用にもマフラーを購入。
彼女の首にはいま
「 恥の多い生涯を送ってきました …
人 間 失 格 」
の、太宰バージョンが巻きついているはずで
さては
いちだんと強い寒気に襲われているのでは
と、彼女の身を案じています。
【編集:杉山】
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